#6 三学期スタートに語ること
いよいよ来週から3学期がスタートします。どんなことを子供たちに語るか、私はよく学級通信を作りながら考えていました。
4年ほど前に4年生を担任したときは、3学期の最初にこんな通信を出していました↓
この時代すでに、西野監督に目をつけていた私の選球眼もさることながら、言いたいことは、ズバリ「ラストスパートは必要ない」とあえて言っちゃうこと。
もちろん、心では「もっとここをレベルアップさせるぞー」とか「ここが課題だからこうしよう」とか思っているのですが、新年の初日にはこれまでのよさを中心にとりあげて、「その調子でいこう!」と言うのです。
この前書いた「モバリング」に似てますが、その方が逆に子供たち側から「もっと頑張ろう!」という気が起きてこないかなぁと思っています。
もちろん、これは私の考えで、「いや思いはストレートにぶつけないと!」という人もいると思います。それはそれでいいと思います。
何を隠そう、私は「変化球タイプ教師」なのです。(遠い目)
#5 机の引き出し2段目問題
まずは、以下の画像をご覧ください。
これは、私の職場PCのデスクトップ。使うファイルにすぐに行き着くようにショートカットを並べたり、作業途中のファイルは一箇所に並べたりする工夫をしています。
これは、仕事を早くするだけでなく、「おお、この人、ちょっとシャレとるな(仕事できそうやな)感」を出すという副作用もあります。さらに、「特注品で木製なんよー」と言うと触ってくれるノリのいい後輩とのコミュニケーションにも使えます(笑)。
ということで今回のテーマは整理・整頓。
私は勤務校で「学力向上推進部」という校内研修全般に関わるお仕事を担当してます。その中には、「研究環境」なる分野もあり、簡単に言うと子供たちが学習しやすいように、特別教室とかを綺麗にしましょうね、という提案もします。夏休みと冬休みに、時間を設定して全ての職員で分担してやるわけです。ただ、分担だけして「やってくださーい」だけでは、「やらされてる感」満載ですよね。大人も子供も一緒です。ということで、それらの提案には、こんなおまけもつけます。↓
こうすると、ただの「やらされ作業」から「どうして散らかしてしまうのかな」とか「どうやったら使いやすいかな」という考えになる人もいるかなぁと期待しているわけです。(もちろん全員がとは言えませんが)
そして、ここからが本題です。
題して「机の引き出し2段目問題」。机の引き出しを整理するときとりあえずとりかかるのはどこですか。そう、一番上です。ペンをキレイに整理して、いらない付箋紙をポイして、これいつもらったアメだっけーとりあえず食べよ…これでスッキリ!しかーし、2段目をやる頃には、一番上が片付いた満足感と疲労感で、もうどうでもよくなっちゃうのです。(私はそうでした)で、去年から100円均一の小分けの箱を買ってこんな風にしてみました。↓
写真右側には頻繁に使う教科書やノート、そして左側に小分け箱を置きます。で、カメラの横にはカードリーダー、ホチキスの横にはホチキスの針などと関係あるもの同士かためて入れます。さらには必需品のニベアクリームやメガネが曇らないマスク(快適ガードプロ)も置き、一目でここ!と分かるようにしています。(まだまだ物が多いですけれど…)
同じく3段目。これは人によって入れているものも違うでしょうが、まだまだ「紙」での提案がベースの本校では、ファイリングの工夫が必要です。私はこんな感じにしています。↓
そうです。ご覧の通り、ファイルの一番上にひらがなで頭文字を書き、五十音順に並べちゃうのです。そして、よう分からんのは「とりあえず」に入れといて、月末ぐらいにまとめて捨てます。
こうして、誰もが通る(通りすがる)引き出し2段目問題を攻略したのでした。
めでたしめでたし。
#4 スピード感
年末に今話題の麹町中学校工藤校長の著書『学校の「あたり前」をやめた。』を読みました。
表紙にもあるように、宿題の廃止から、クラス担任制の廃止などなど、「手段を目的化しない」の考えのもと、次々と学校改革をしていった背景が描かれています。何よりもすごいのは改革のスピード感。
ありがちですよね。計画にばっかり時間をかけて、肝心の実施はとりあえず来年度から…とか。そんなんじゃいつまでたっても変わらないよ。へっぴり腰感ハンパない(苦笑)。
ということで、私が校内研究担当などの立場を任されて重視するのは、スピード感。現任校は今年で2年目です。赴任当時、西川純先生が主唱されている『学び合い』や苫野一徳先生の「学びの個別化・協同化」の考え方で授業を、というか先生たちの意識改革ができないものか、とたくらんでいた。
結果、本校は学年2〜3クラスの中規模校ですが、少なくとも学年に1クラス、多いところで全クラスが『学び合い』の考え方で授業を行なっています。
その秘訣はこれ。
『学び合い』だって同じ。『学び合い』を広げるためには、広げようとしないことだ。
「これ、いいですよ!」「絶対これしかないですよ!」「なんでやんないの⁈」なんてゴリゴリ攻めていってもだーれもその良さは入ってこないのではないか、と。
むしろ私は「使えそうなとこあれば、どーぞ、どーぞ!」ぐらいの感じに構えています。(何ごとも)
そこで、実際にした、私の戦略。
①校長先生が4月に出す、学校経営構想を熟読する。特にめざす子供像。ここから、自分が推進していきたい『学び合い』の要素を見極める(必ずある)。
②5月あたりに、校内の研究授業で実際の子供の姿を見せる。(さらに、指導案はA4用紙1枚の簡略化も同時提案)
③その授業後に(その日にお隣の学級2クラスの先生が、そして夏休みに2つの学年の先生がが)、「先生のその『学び合い』とやらを教えてくださーい!」と来てくれる。そのときにあげたのがコレ!↓
普通、学習プリントとかをあげてしまいそうだけど、それだとどうしても「手法」として受け取られてしまうと思うのです。
また、本をお貸しして、「読んでください」と言った方がより正確に伝わるのですが、「明日から」には間に合わない。むしろ、スタートして、「んん?」ってなった時に、「実は本に全部書いてありまっせー」と出した方が必要感にかられて読むのだと思います。
で、私は実際に4月に子供たちに授業の考え方を説明する際に使うプレゼンをプレゼントするのです。(さむ〜)
そしてマンネリ化などが予想される時期には、それに合った別のアイテムを…という感じで。
このアイテムは今後のブログで小出ししていく予定でーす。乞うご期待。
#3 ホバリング
先日、尊敬する先輩の先生から教えていただいたこと。
「ヘリコプターの運転で一番難しい技術は『ホバリング』である」。
ホバリングというのは、「救急患者を吊り上げる時など、空中の同じ場所にずっと居続けること」です。その時の風などの状況を相当敏感に感じて、ものすごく微妙にアクセルやハンドルを調節しなければいけないのだそう。
進化を続けるという上昇志向も大事なんだろうけど、その場に居続ける(核となるスタイルを持ち続ける)ことの方が実は難しいし大事なのではないか、とここ最近思うのです。
そして、どこにいても、どんな立場になろうとも自分自身がそうありたいな、と思います。
(近年のジャルジャルの漫才のように。)
#2 アリになった数学者
皆さまお正月はいかがお過ごしでしょうか。私はというと、大晦日に紅白や笑ってはいけない…を見ながらだらだら過ごして、年が明けたら近くの神社に初詣に行く。という近年おきまりのパターンで今年も無事に年を越しました。
昔から、お正月というものがあんまり好きではないのですよね。お餅もあまり好きではないし、お節もとりあえず食べますが、いつもの白ご飯とお味噌汁の方が好き。
ただ、元旦に本屋さんに行って、今年最初に読む本は何にしようかなぁとか考えるのは好きです。で、2019年最初に買った本は、数学者 、森田真生さんの「アリになった数学者」という絵本です。小学校中学年以降向けの絵本ですが、大人が読んでも考えさせられる本でした。
以下、少し引用。
「あたまでこの人は悲しいんだなと理解することが、悲しみを知ることではない。相手と一緒になって、自分まで悲しくなったときはじめてその悲しみがわかる。」
「数学をわかることも、これに似ている。ただうまく計算したり、知識を増やしたりするだけではない。数や図形の声に耳をかたむけ、心かよわせ合うこと。」
「アリがエサをわけあうように、数学者は発見をわかちあう。数学者にとって発見はもちろんうれしいが、それを人に伝え、感動を共有する喜びもまた格別だ。」
引用終わり。
いやー、数学者ならではの名言が散りばめられています。(他にも紹介したい部分はたくさんあるのですが…)
算数・数学を発見したり、その感動をわかちあったりする喜びを子供たちが味わえる学びをつくりたいな。そう思わせてくれる絵本でした。
#1 ブログはじめます。
2019年になりました。
新年だから何かをはじめるというタイプではないのですが、前々から始めようかと思いながら「やっぱ、やーめた」となっていたブログを(ひっそりと)はじめます。
始めるにあたり、そのコンセプトやタイトルに悩みました。学校のこと、授業のことが内容の中心にはなるのでしょうけれどそれだけでは何か物足りない。
マネジメントや仕事術、読書記録(教育書に限らず、むしろビジネス書や小説、漫画とか)もここにアウトプットしちゃおうと。紹介文に書いている通り、あらゆるジャンルで気になったことやら考えたことを書き綴っていこうかなと思います。
そして、タイトル。これは、私の大好きな漫画、雨瀬シオリさんの「ここは今から倫理です。」から語呂を頂戴しました。そして何より、これからこんなことが教育現場の「普通」になってほしいな、という思いを込めて。
不定期に細々と更新していきます。
どうぞよろしくお願いします。